スパイダーマンをまだ見たことがない方や、一部の作品を見て知った方もいるかと思います。
この記事ではスパイダーマンに興味を持ち始めたあなたへ向けて、スパイダーマンシリーズの見る順番とともに、シリーズ全作品のあらすじと見どころを紹介します。
読み終わる頃にはきっと、”親愛なる隣人”スパイダーマンの魅力が伝わり、今すぐ『スパイダーマン』を見たくなっていることでしょう!
親愛なる隣人スパイダーマン
「スパイダーマン」はスタン・リー原作のマーベル・コミックに登場するスーパーヒーローで、1962年の初登場から60年以上にわたり愛されてきたキャラクターです。
映像化作品も数多くあり、2002年にサム・ライミ監督による実写映画『スパイダーマン』が大ヒット。以降、スパイダーマンの映画は世界中で愛される大人気シリーズとなりました。
放射性のクモに噛まれたことにより特殊能力を身に付けた青年ピーター・パーカーが、スパイダーマンとして犯罪者と戦い、街の平和を守る物語。
「スパイダーマン」が愛される最大の理由は、主人公のピーター・パーカーが普通のティーンエイジャーであることです。
ピーターは隣に住む幼なじみのメリー・ジェーン(通称:MJ)にひそかに恋心を抱く高校生。恋や将来に悩むごく平凡な若者が、特殊な力を持ったことでヒーローとしての責任を自覚し成長していきます。
未熟な若者らしい悩みや葛藤を抱えながらも、街を守るスーパーヒーローとして戦い、成長する姿に多くの人々が共感しました。
スパイダーマンは「共感できる身近なヒーロー」であることが、全世界で愛される理由です。
「あなたは誰?」とMJに聞かれたスパイダーマンはこう答えます。
「Your Friendly Neighborhood, Spider-Man.」
(あなたの親愛なる隣人、スパイダーマンさ)
スパイダーマンを見る順番は公開順がおすすめ!
「スパイダーマン」シリーズは2024年現在までに実写映画8作品、アニメ映画2作品が公開されています。
【実写映画8作品】
- 『スパイダーマン』(2002年)
- 『スパイダーマン2』(2004年)
- 『スパイダーマン3』(2007年)
- 『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)
- 『アメイジング・スパイダーマン2』(2014年)
- 『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)
- 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年)
- 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)
スパイダーマンシリーズの見る順番は、公開順に見るのがおすすめです。
まず、第1作の『スパイダーマン』が映画史に残る名作なので、はじめに見るべき作品です。この作品の大ヒットがあったからこそ、「スパイダーマン」は20年以上も続く人気シリーズとなりました。
特に『スパイダーマン』『スパイダーマン2』は、その後のスーパーヒーロー映画の道筋を示し、マーベルシリーズなどにつながる現代のヒーロー映画の先駆けとなった傑作です。
【必見】第1作『スパイダーマン』の映画史に残る最高のキスシーン
『スパイダーマン』における”逆さキス”は「映画史上最高のキスシーン」のひとつとして語り継がれる伝説的なシーンです。
MJ(キルスティン・ダンスト)に恋するピーター(トビー・マグワイア)は、彼女がピンチの時にはスパイダーマンとなって現れ、何度も彼女を救いました。
暴漢に襲われたときにも助けに来たスパイダーマン。そんなスパイダーマンに心惹かれたMJは、立ち去ろうとする彼を引き留めます。
「待って」
「トラブルが得意だね」
「救うのがお得意ね。ストーカーのヒーロー?」
「そばにいた」
「あなたってステキ」
逆さにぶら下がる彼のマスクを半分めくり、雨に濡れながらお礼のキス。
MJはスパイダーマンの正体がピーターだとは知りません。自分がスパイダーマンであることによって、MJに危険が及ぶかもしれない。
思い悩むピーターが、葛藤の末に出した決断は?
ふたりの恋の行方にも注目です。
なお、このシーンは2003年のMTVムービー・アワードで「最優秀キスシーン賞 / BEST KISS」を受賞しました。視聴者投票による選考での受賞ということで、多くの人の心に響いた”映画史に残る名シーン”といえます。
まずはこの名シーンが見られる『スパイダーマン』から視聴してみてはいかがでしょうか。
スパイダーマンの映画は何種類あるの?
スパイダーマンの実写映画は3種類に分けられます。
- 初代シリーズ (サム・ライミ版)
- アメイジングシリーズ (マーク・ウェブ版)
- MCUシリーズ (ジョン・ワッツ版)
主人公がピーター・パーカーであることは共通していますが、監督とキャストがそれぞれ異なります。
タイトル | 監督 | 主演 |
---|---|---|
スパイダーマン | サム・ライミ | トビー・マグワイア |
スパイダーマン2 | ||
スパイダーマン3 | ||
アメイジング・スパイダーマン | マーク・ウェブ | アンドリュー・ガーフィールド |
アメイジング・スパイダーマン2 | ||
スパイダーマン:ホームカミング | ジョン・ワッツ | トム・ホランド |
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム | ||
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム |
初代シリーズ (サム・ライミ版)
- 『スパイダーマン』(2002年)
- 『スパイダーマン2』(2004年)
- 『スパイダーマン3』(2007年)
監督:サム・ライミ
主演:トビー・マグワイア
出演:キルスティン・ダンスト / ジェームズ・フランコ / ウィレム・デフォー ほか
サム・ライミ監督によるトビー・マグワイア主演の初代シリーズ3部作。ヒロインのMJはキルスティン・ダンストが演じました。
シリーズ最初のヴィラン(悪役)はグリーン・ゴブリン。ウィレム・デフォーの怪演が印象的です。最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では17年ぶりの再演となり、66歳でも体を張ったアクションを披露しました。
『スパイダーマン』は、CG技術を使った迫力あるバトルシーンもさることながら、画期的だったのはヒーロー映画に「共感性」を持たせたことです。
ヒーローであるがために生まれる苦悩や葛藤。悩める主人公の内面を繊細に描き、ヒューマンドラマとしての側面もありました。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」
「スパイダーマン」における重要な名台詞であるこの言葉は、スパイダーマンの世界の根底に流れるテーマでもあります。
特別な力を持った者は、その力の使い方次第では「人を救うこともできれば、人を殺める原因にもなりえる」ということ。主人公は常にヒーローとは何かを自問自答し、苦悩しながらも、ヒーローとして戦う責任を自覚していきます。
ただ強いだけのスーパーヒーローではなく、内面の弱さや苦悩を抱えながら戦うヒーロー。視聴者が共感できる感情移入しやすいヒーロー像を生み出したことは、サム・ライミ監督の大きな功績です。
この初代シリーズの世界観が「スパイダーマン」の人気を、ひいては後のヒーロー映画の方向性を決定づけました。
アメイジングシリーズ (マーク・ウェブ版)
- 『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)
- 『アメイジング・スパイダーマン2』(2014年)
監督:マーク・ウェブ
主演:アンドリュー・ガーフィールド
出演:エマ・ストーン / リス・エヴァンス ほか
マーク・ウェブ監督の『アメイジング・スパイダーマン』シリーズは、前作『スパイダーマン3』とのつながりはありません。
主人公の設定はそのままに、アンドリュー・ガーフィールド主演でリブート(再始動)された新たなシリーズとなっています。
ガーフィールド演じるスパイダーマンは初代と同じく冴えない高校生の設定。しかし、どう見てもガーフィールドはイケメンです。イケメンすぎて「ピーター・パーカーっぽくない」という批判もあるほど。
このシリーズでのヒロインはグウェン・ステイシー。原作でもピーターの初めての恋人として描かれています。美人で成績優秀、才色兼備のグウェンをエマ・ストーンが演じました。
イケメンのピーターと美人で頭もいいグウェン。美男美女の二人の関係は良好で、すんなり恋人同士になっています。
トビー・マグワイア版ピーターの内気でモテない等身大の姿に共感したファンには、やや違和感があったかもしれません。
主人公の暗い内面を描いた初代シリーズと異なり、比較的ポップで恋愛要素が多め。グウェンとのラブストーリーを中心とした現代的なヒーロー映画のようにも思えます。
しかし、グウェンとの関係が良好であるほど、物語がシリアスな方向に進むにつれ、ピーターの喪失感が際立ちます。「ヒーローに代償はつきもの」という宿命を描くための恋愛要素だったことがわかります。
やはり「スパイダーマン」は、ただのポップなヒーロー映画ではないですね。
「3」が製作されなかったのは興行収入が思ったほど振るわなかったためとされていますが、決して内容が悪いわけではありません。
『アメイジング・スパイダーマン2』では終盤の衝撃展開に心揺さぶられ、ラストシーンは感動的です。
また、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を見るうえでも外せない、見ておくべきシリーズです。このシリーズを見ているからこそグッとくる、伏線回収シーンがあります。
歴代スパイダーマンの中ではガーフィールド版ピーターが、あらゆる意味で“最も深い傷を負った主人公”となっていることが浮き彫りになり、今となっては「最も共感できるスパイダーマン」となりました。
MCUシリーズ (ジョン・ワッツ版)
- 『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)
- 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年)
- 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)
監督:ジョン・ワッツ
主演:トム・ホランド
出演:ゼンデイヤ / ジェイコブ・バタロン / ロバート・ダウニー・Jr. ほか
「ホーム三部作」と呼ばれるトム・ホランド主演のMCU版スパイダーマンシリーズ。
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の世界観をつなぐ物語のひとつとして描かれる、シェアード・ユニバース作品です。
このシリーズの前に、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でスパイダーマン(トム・ホランド)がマーベル映画に初登場。アイアンマンとの共演も話題となりました。
『スパイダーマン:ホームカミング』では、アイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr.)も登場。父と子のような師弟関係が描かれます。
MCUシリーズのヒロイン「MJ」ことミシェル・ジョーンズにはゼンデイヤ、親友のネッド・リーズをジェイコブ・バタロンが演じました。(ネッドのキャラがイイ!)
ピーター・パーカーは15歳の高校生。ネッドとMJとの親友3人組がおなじみとなっており、『スパイダーマン:ホームカミング』から時系列に高校生活での出来事が描かれ、青春映画の要素も強いシリーズです。
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』を経た直後の物語。5年前にサノスの”指パッチン”によって消された「世界の半分の生命」が復活した世界です。
冒頭では命をかけて世界を救ったアイアンマンに追悼の意を表し、5年間消えていたピーターは、トニーを失った喪失感を抱えながら高校生活をやり直しています。
このあたりの流れはマーベル作品もあわせて見ておくと良いでしょう。
「マーベル作品の見る順番」が気になる方はこちらの記事もあわせてどうぞ。
【最新】マーベル作品を見る順番は公開順がおすすめ!42作品を徹底解説!
そして、スパイダーマン史上最大のヒットを記録した最新作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』は、「本作のために過去シリーズがあった」ともいわれる、スパイダーマンシリーズの集大成となっています。
ドクター・ストレンジ(べネディクト・カンバーバッチ)の魔術によりマルチバースが出現し、歴代のヴィランたちが次々に登場。
時代の流れや技術の発達によるギャップ、また各シリーズの小ネタも随所にはさみながら、過去のシリーズがひとつに繋がる最終章となっています。
また、ピーターのピンチにはまさかのサプライズが!ファン歓喜のアツい展開!
ネタバレのためこれ以上は書きませんが…ひかえめに言って「最高」です!
過去のスパイダーマンシリーズをすべて見ておくと最大限に楽しめるでしょう!
スパイダーバースシリーズ (アニメ版)
「めちゃくちゃ面白い!」と評判のアニメ映画も見逃せません。いよいよ新作が2024年に公開予定となっていますので、アニメ版もぜひチェックしておきましょう。
【アニメ映画3部作】
- 『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018年)
- 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(2023年)
- 『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』(2024年公開予定)
アニメ版も侮るなかれ。
はっきり言って、想像をはるかに超える映画です。
ピーター・パーカーの死から始まる「スパイダーバース」シリーズは、主人公のマイルス・モラレスがピーター・パーカーの意志を継ぎ、新生スパイダーマンとして戦う物語。
『スパイダーマン:スパイダーバース』では、マルチバースから5人のスパイダーマンが集結。すべてのユニバースを元に戻すため、マイルスはスパイダーマンとして覚醒します。
マイルス・モラレスはブルックリンに住む13歳。ヒップホップとグラフィティアートが好きな普通の少年です。人種も性別も関係なく(ブタさえも!)誰だってスパイダーマンになれる。そしてスパイダーマンには仲間がいて、決して一人じゃない。
それが「スパイダーバース」シリーズの世界観。新時代のスパイダーマン映画として、希望に満ちた作品となっています。
このアニメシリーズでは「スパイダーマン」の多様性を描き、また現在のトレンドになっている「マルチユニバース」をいち早く取り入れた革新的なアニメとして、世界中で絶賛されました。
スパイダーマン史上最高傑作との呼び声も高い『スパイダーマン:スパイダーバース』は第91回アカデミー賞で長編アニメ映画賞を受賞!スパイダーマン60年の歴史の中で、ついに念願のオスカーを獲得しました。
また、続編となる『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』も第96回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネート。受賞は逃しましたが、アニー賞を総ナメするなど評価の高い作品です。
ちなみに、第96回の長編アニメ映画賞を受賞したのは、宮崎駿監督の『君たちはどう生きるか』でした。
スパイダーマンシリーズはアニメ映画を合わせて全4種類。見る順番としてはアニメから見てもいいですが、できれば初代とアメイジングシリーズを見てからアニメを見ると良いでしょう。
ピーター・パーカーやMJ、グウェン・ステイシーといった登場人物や、スパイダーマンの「宿命」も理解しておくとより楽しめます。
今すぐ実写もアニメもまるっと全部楽しみましょう!
スパイダーマンシリーズが見られる動画配信サービスは?
「スパイダーマン」シリーズが見られる動画配信サービスと配信状況を調べました。
ディズニープラス | U-NEXT | Amazon Prime Video | Hulu | Lemino | |
---|---|---|---|---|---|
スパイダーマン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スパイダーマン2 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スパイダーマン3 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
アメイジング・スパイダーマン | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
アメイジング・スパイダーマン2 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スパイダーマン:ホームカミング | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム | × | 有料レンタル199円 | 有料レンタル400円 | 有料レンタル330円 | 有料レンタル330円 |
スパイダーマン:スパイダーバース | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース | × | 有料レンタル399円 | ◯ | 有料レンタル440円 | 有料レンタル550円 |
◯:見放題作品 ×:配信なし ※レンタル料金は税込
(2024年4月現在)
マーベルだからディズニープラスが良いのでは?と思いましたが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』など一部の作品が未配信でした。
どうやら「ディズニー」と「ソニー」の権利上の問題、つまり”大人の事情”があるようです。
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U-NEXTの基本情報 | |
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見放題作品数 | 32万本以上 |
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無料トライアル | 31日間(600ポイント付与) |
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【レンタル料金】2024年4月現在
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- 『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』:399円
上記2作品は有料レンタルになりますが、付与されるポイントを使って視聴可能です。
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スパイダーマンシリーズのあらすじ・見どころ全作紹介
それでは、スパイダーマンシリーズのあらすじ・見どころ完全解説です。
「初代シリーズ」の名シーンも、「アメイジングシリーズ」の衝撃展開も、「MCUシリーズ」のシェアード・ユニバースから新時代のアニメまで。
スパイダーマンの魅力をたっぷりお伝えしますので、全部まとめてご覧ください!
『スパイダーマン』(2002年)
【あらすじ】
ピーター・パーカーはミッドタウン高校に通う高校生。幼い頃に両親を亡くし、叔父夫婦と暮らしている。隣に住むメリー・ジェーンに想いを寄せるが、はっきりと気持ちを伝えられない。科学好きで心やさしい普通の青年ピーターが、遺伝子操作されたクモに噛まれたことにより特別な力を身に付ける。
ある夜、ベン叔父さんを強盗に殺され、ピーターは自らの力で仇を討つことを誓う。
叔父の死をきっかけに、ニューヨークの街を守るスパイダーマンとして正義のために力を使い、悪と戦う決意をする。
そんなピーターの前に、親友ハリーの父親であるノーマン・オズボーンは、薬の副作用で誕生した凶悪な別人格「グリーン・ゴブリン」となって立ちはだかる。
【みどころ】
スパイダーマンの誕生が描かれる第1作。
「大いなる力には、大いなる責任が伴う」とはベン叔父さんの言葉です。
「ヒーロー」とは何なのか?
特別な力を持つ一方で、ヒーローは大きな代償を払うこともある。大切な人を失っても、それでも人々のために戦い続けなければいけない。それが真のヒーローというもの。
ヒーローとはどうあるべきか、ヒーロー映画の道筋を示したスパイダーマンシリーズの記念すべき第1作目にして名作。伝説の名シーン、MJとの「逆さキス」が見られるのもこの作品です。
『スパイダーマン2』(2004年)
【あらすじ】
グリーン・ゴブリンとの戦いから2年。ピーターはスパイダーマンと大学生活の両立で多忙な日々を過ごしている。MJのことは好きだが、危険な目にあわせてしまうことを危惧し気持ちに応えられずにいた。親友のハリーは父の仇であるスパイダーマンの正体を探っている。
スパイダーマンであることで、MJとの恋やハリーとの友情に悩み苦しみ、精神的に追い詰められたピーターはスパイダーマンの能力も不安定になっていた。
「ドック・オク」ことオクタビアス博士は、意思を持つ複数のアームを背中に装着し、研究発表会で核融合実験を披露するも失敗。スパイダーマンによって大災害は免れたが、オクタビアスはアームに神経を乗っ取られ、ヴィラン化した「ドクターオクトパス」となってしまう。
【見どころ】
私生活とヒーローとの二重生活に悩むピーターは、スパイダーマンを辞めてしまいます。ヒーローを辞めると私生活は順調。MJとの関係も良好になりました。
しかし、犯罪を見かけても見て見ぬふり、火災で逃げ遅れた人は死んでしまう。「本当にこのままでいいのか?」と心を痛めるピーターは、メイ叔母さんに思いを打ち明けます。
「子供には夢やヒーローが必要だ」ということ、そして「時にヒーローは大切な何かを諦めなければならない」ことをメイはピーターに語るのでした。
『スパイダーマン3』(2007年)
【あらすじ】
市民を守る街のヒーローとして活躍を続けるスパイダーマン。MJとの交際も順調でプロポーズも考えている。
しかし、順風満帆な日々を過ごすピーターに奇妙な地球外生命体が忍び寄る。謎の黒い物体はスパイダーマンのスーツを黒く染め、彼の暗い内面を呼び起こし、「ブラックスパイダーマン」に変えてしまう。
スパイダーマンに恨みを持つ親友のハリーはニューゴブリンと化し、ベン叔父さんを殺した犯人であるマルコは脱獄してサンドマンとなる。
偽造写真を暴かれスパイダーマンを憎む記者のエディ・ブロックは、黒い物体に寄生されヴェノムに変身。
スパイダーマンは次々と襲いかかるヴィランとの戦いに挑む。
【見どころ】
本作では、後に単独作品も公開された「ヴェノム」がシリーズ初登場。他にもサンドマン、ニューゴブリンと3人のヴィランとの激しい戦いが繰り広げられます。
MJとの恋の行方やハリーの復讐。謎の黒い物体に取りつかれたブラックスパイダーマン。ヴェノムとなるエディ・ブロックや、次シリーズではヒロインのグウェン・ステイシーも登場するなど、見どころ盛りだくさんの3部作完結編!
なお、『スパイダーマン4』の計画もあったようですが、サム・ライミ監督によると「ソニーの設定する締め切りまでに、自分の納得できる物語を作れなかった」とコメントしており、新たにリブート版が製作されることになったようです。
後にサム・ライミ監督は、2022年の『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』で、『スパイダーマン3』以来15年ぶりにコミック原作映画の監督を務めました。
『アメイジング・スパイダーマン』(2012年)
【あらすじ】
ニューヨークに住む高校生のピーター・パーカーは、幼い頃に両親が失踪し、叔父夫婦とともに暮らしていた。ある日、両親の残した古いカバンを見つけ、かつて父親が働いていたオズコープ社と、父とともに写真に写るコナーズ博士の存在を知る。
オズコープ社に研究生として入り込んだピーターは、再生医療の研究を行うコナーズ博士と出会う。また、そこではクラスメイトのグウェン・ステイシーが助手として働いていた。
異種間遺伝子交配によって作られた大量のクモを目にしたピーターは、そのうちの一匹のクモに噛まれたことで超人的な力を身に付ける。
自らの体を使った人体実験に失敗し「リザード」となってしまったコナーズ博士。投薬によりさらに強化されたリザードを止めるべく、スパイダーマンが立ち向かう。
【見どころ】
クモに噛まれてスパイダーマンの力を得る設定や、強盗にベン叔父さんを殺されてしまう展開は初代シリーズと同じです。
このシリーズでMJは登場せず、ヒロインはエマ・ストーン演じるグウェン・ステイシー。ピーターとは早い段階で恋人同士になります。
マンハッタンの摩天楼を縦横無尽にスイングする映像の美しさ。そしてドラマチックな展開が特徴のアメイジング・シリーズ。特にこのシリーズはラストシーンが秀逸です。
『アメイジング・スパイダーマン2』(2014年)
【あらすじ】
ニューヨークのヒーローとして戦うスパイダーマン。グウェンとの関係も良好だが、グウェンの父と交わした約束が頭をよぎる。そんな彼にグウェンはついに別れを切り出した。
その頃、旧友のハリー・オズボーンがオズコープ社のCEOに就任。ピーターと8年ぶりの再会を果たす。父のノーマンと同様に不治の病に侵されているハリーは、父の研究データからスパイダーマンの血液が必要だと知り、輸血を求めるもピーターはこれを拒否。ハリーはスパイダーマンに憎しみを抱くようになる。
オズコープ社で働く電気技師のマックスは、残業中に電気ウナギの入った水槽に落下し「エレクトロ」となる。タイムズスクエアを停電させ、破壊を始めるエレクトロ。スパイダーマンが止めに入るが、周囲の人間の罵詈雑言により暴走はエスカレートする。
【見どころ】
シリーズ最大の衝撃展開といってもいい結末。スパイダーマンの宿命に共感すること間違いなし。ヒーローとは何かを示した感動のラストは必見です。
3部作の予定が2作で打ち切りとなりましたが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』公開後、SNSでは「3作目を作ってほしい」というファンの声が高まり「#MakeTASM3」のハッシュタグがトレンドとなりました。
『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年)
【あらすじ】
アイアンマンことトニー・スタークにスカウトされ、アベンジャーズの戦いを経験したスパイダーマン。憧れのトニー・スタークから新しいスーツを渡され舞い上がるピーターは、自分の力を証明するため1人でヴィランに立ち向かう。
しかし、強大なパワーを持つフライング・スーツを身にまとった怪人「ヴァルチャー」に翻弄され、あわや大惨事のピンチをアイアンマンに救われる。人々を危険に晒した責任と未熟さを指摘されたピーターは、トニーにスーツを取り上げられてしまった。
「スーツなしじゃダメなら、スーツを着る資格はない」
父親のようなトニーのアメとムチにより、ピーターは真のヒーローへと成長していく。
【見どころ】
ソニーとマーベルのパートナーシップ締結により、ついにMCUに加わったスパイダーマンの初単独作品。アイアンマンとの師弟関係が描かれ、キャプテン・アメリカも劇中の映像で登場しています。
トム・ホランド版のピーターは、まだ子どもっぽさの残る15歳のやんちゃな少年。学園で一番の美少女リズに恋しているので、本作でのMJの出番は少なめ。唯一スパイダーマンの正体を知る親友ネッドの活躍も見どころです。
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年)
【あらすじ】
舞台は『アベンジャーズ/エンドゲーム』でアイアンマンが命をかけて世界を救い、サノスに消された「世界の半分の生命」が復活した世界。
ピーターはトニー・スタークを失った悲しみを抱え、次のリーダーとしての期待に悩んでいた。
一旦「ヒーロー」を忘れるため、夏休みのヨーロッパ旅行に出かけるが、元S.H.I.E.L.D.長官ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)に呼び出され、新たなミッションを課されることに。
突如出現する巨大な敵「エレメンタルズ」の謎を解明するため、異次元から来た謎のヒーロー「ミステリオ」とともに立ち向かうが…。
【見どころ】
ベネチア、プラハ、ロンドンと、ヨーロッパ旅行の行く先々で危険に巻き込まれるピーターたち。
ミステリオとは何者なのか?
アイアンマンというヒーローを失った今、人々は何かを信じたい。新たなヒーローの出現を待っている。その心理を巧みに操るミステリオ。エンドロールの最後まで、こちらも嘘と真実に翻弄される一作です。
MJとピーターの関係は急接近。ネッドも意外なカップルに。トニーの部下のハッピーは、メイ叔母さんといつの間にやらイイ感じです。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)
【あらすじ】
ドクター・ストレンジの魔術によって、マルチバースの扉が開く。
ミステリオにより世間に正体を明かされたスパイダーマン。友達であるネッドとMJの進路にもその影響が出ていた。ピーターはドクター・ストレンジのもとを訪れ、スパイダーマンの正体を知るすべての人の記憶を消してほしいと頼み込む。
しかし、魔術は不完全であったため途中で中止することに。魔術の失敗により、わずかな時空の歪みから「スパイダーマンの正体を知る者たち」が吸い寄せられる。
次々に現れるヴィランたち。ピーターはヴィランを捕獲し更生させようと奮闘するが…。
【見どころ】
スパイダーマンシリーズの集大成となる完結編。グリーンゴブリンやサンドマン、エレクトロといった過去のヴィランが登場し、シリーズの垣根を越えた共演が見られます。
過去作へのオマージュや伏線の回収など、ファンにはわかる小ネタも満載。終盤にはビッグサプライズも!
賛否両論を巻き起こした結末は、ヒーローには代償がつきものであり「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という、スパイダーマン映画の根底にあるテーマを感じさせるラストです。
スパイダーマンのアニメ映画3部作
『スパイダーマン:スパイダーバース』は、アカデミー賞を受賞した革新的なアニメ作品。
このシリーズのキーワードは「マルチバース」。スパイダーマンは一人ではなく、複数のユニバースから多様なスパイダーマンが登場します。
新時代のスパイダーマン映画の幕開けを感じさせる、新たなシリーズとなっています。
『スパイダーマン:スパイダーバース』(2018年)
ピーター・パーカーの死が伝えられ、悲しみに包まれるニューヨーク。
ブルックリンに住む13歳の少年マイルス・モラレスは、放射性のクモに噛まれたことによりスパイダーマンの特殊な力を手に入れます。
ピーター・パーカーの意志を継ぎ、マイルスが新たなスパイダーマンとして成長していく物語。
マイルスは新生スパイダーマンとしての自覚を持ち始めたものの、なかなかその力を上手く使いこなせずにいました。
異次元とつながる加速器により次元に歪みが生じ、次々と呼び寄せられた5人のスパイダーマン。ピーター・B・パーカーやスパイダー・グウェンらと出会い、マイルスはついに覚醒します。
仲間とともにキングピンの暴走を止め、仲間たちを自分の世界に帰すことができるのか?
誰だってスパイダーマンになれる。
そしてスパイダーマンには共感し合える仲間がいる。
「スパイダーマン史上最高傑作」といわれるのも納得の作品です。
『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(2023年)
「スパイダーバース」の続編はさらなる壮大な展開へ。多次元を横断(=アクロス)して自由に行き来できるようになった世界を舞台に、定められた運命に抗う戦いを描くストーリー。
前後編に分かれた2部作となっており、前編にあたる本作はスパイダー・グウェンのアース(次元)から始まります。
前作でひときわ魅力を放っていた「スパイダー・グウェン」ことグウェン・ステイシー。
自分の世界でスパイダーウーマンとして戦うグウェンは、親友のピーターを失い、マイルスとも会えなくなり孤独を感じていました。
警察官である父に正体を明かすも、受け入れられず落ち込むグウェン。そんな時、別次元からやってきた「スパイダーマン2099」ことミゲル・オハラは、落ち込むグウェンを「スパイダー・ソサエティ」へと迎え入れます。
スパイダーソサエティとは、各ユニバースから選び抜かれたスパイダーマンが多数集まる「スパイダーマンの世界」。
マルチバース間の移動能力を持つヴィランである「スポット」を追う任務のため、グウェンはマイルスのアースへとやって来ます。
マイルスは想いを寄せるグウェンと再会。
お互いの関係を確かめ合うも、グウェンにはマイルスに伝えられない秘密がありました。
「ほかのどの次元でもグウェン・ステイシーはスパイダーマンに恋をする。で、ほかのどの次元でも…結果はうまくいかない」
真実を知り、自身の運命に抗うため戦う決意をするマイルス。そのとき、グウェンが選んだ決断とは?
再び集結する仲間たち。
はたしてマイルスを救えるか?
やはり、「スパイダーバース」はワクワクが止まりません。
個人的には人気声優による吹き替え版がおすすめです。微妙な表情の変化や感情を表現する色彩など、映像により注目してみると、スパイダーバースの世界がさらに楽しめますよ!
【吹き替え版キャスト】
マイルス・モラレス:小野賢章
グウェン・ステイシー:悠木碧
ピーター・B・パーカー:宮野真守
スパイダー・パンク:木村昴
ミゲル・オハラ:関智一
『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』(2024年公開予定)
前作の後編にあたる最新作『スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース』は2024年公開予定!(公開日未定)
あの仲間たちが再び集結。
マイルスは運命を変えることができるのか?
グウェンはマイルスを救えるか?
また、どんな音楽と映像になっているのか期待値は最高潮!楽しみすぎる新作です!
その前に、「スパイダーバース」シリーズの新作アニメ『ザ・スパイダー・ウィズイン』が現在YouTubeで公開されているようですので、こちらもチェックしておきましょう。
https://youtube.com/watch?v=AFPLRIdn1pk%3Fsi%3DnmIqPFqTViE6LSW9スパイダーマンを10倍楽しむ豆知識
最後に、さらにスパイダーマンを楽しむための知っておきたい豆知識をお伝えします。
スパイダーマンシリーズが10倍楽しく見られるでしょう。
それではどうぞ!
「スパイダーマンの共演俳優は付き合う」説あり!歴代ヒロインまとめ
スパイダーマンに欠かせないのがヒロインの存在です。歴代のヒロインはこちらの3人。
- キルスティン・ダンスト
- エマ・ストーン
- ゼンデイヤ
実は「スパイダーマン」で共演する俳優たちは、プライベートでも恋人同士になるというジンクスがあります。
MJ(メリー・ジェーン・ワトソン):キルスティン・ダンスト
トビー・マグワイアとキルスティン・ダンストは、1作目の撮影中からデートを重ねる仲となっていたそうですが、2作目の撮影前には破局しています。
サム・ライミ監督によると、その後の作品には特に影響はなく「むしろ信頼感が増したように感じた」とのこと。
その後キルスティン・ダンストは、『ファーゴ』で共演したジェシー・プレモンスと2017年に婚約。2人の息子も誕生しており、2022年には結婚したことを発表しました。
グウェン・ステイシー:エマ・ストーン
アンドリュー・ガーフィールドとエマ・ストーンの美男美女カップルも、熱愛が報じられました。約4年間の交際で結婚秒読みとの噂もありましたが、お互い多忙によるすれ違いから破局。
「共演者キラー」ともいわれたエマは、2020年に一般人であるテレビディレクターのデイヴ・マッカリーと結婚しています。
MJ(ミシェル・ジョーンズ):ゼンデイヤ
トム・ホランドとゼンデイヤは2017年から交際をスタート。2021年には関係を認め、現在も交際は順調な様子。
先日も仲良くテニス観戦デートを楽しんでいました。(大会の公式Xが投稿)
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でMCUに初登場
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)
監督:アンソニー・ルッソ、ジョー・ルッソ
出演:クリス・エヴァンス / ロバート・ダウニー・Jr. / スカーレット・ヨハンソン / トム・ホランド ほか
スパイダーマンがマーベル映画に初めて登場したのは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』です。
内戦を意味する「シビル・ウォー」はアベンジャーズ同士の内乱を描くストーリー。
ヴィランを追い詰めた際の爆発事故をきっかけに、「アベンジャーズ」の強大な力を危険視する声が高まり、国連の監視下に置く案(ソコヴィア協定)が議論されます。
「一般市民を危険に晒してしまった」という自責の念を抱くアイアンマンは真っ先に賛成。対して「自らの行動は自らが責任を持つべきだ」という信念を持つキャプテン・アメリカは署名に反対。
賛成派と反対派に分かれたヒーローたちは激しく対立し、両軍の壮絶なバトルが展開します。
アイアンマンことトニー・スタークは、ニューヨークで活動していたスパイダーマンをスカウト。新人として迎え入れ、ついにスパイダーマンがアベンジャーズに参戦しました。
スパイダーマン登場の理由について、製作総指揮のネイト・ムーアはこのように説明しています。
「アイアンマンはキャプテン・アメリカチームのメンバーを傷つけず捕らえるには、スパイダーマンのウェブシューターが必要だと思ったため声をかけたんです」
この作品からスパイダーマンがMCU作品に加わり、その後もアイアンマンとの師弟関係が描かれました。
スパイダーマンはアベンジャーズなの?マーベル作品を含めた見る順番
「スパイダーマンはアベンジャーズなのか?」という疑問について調べてみました。
アベンジャーズに憧れるピーターは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』にてトニー・スタークに誘われ、アベンジャーズのヒーローたちと出会いました。
その後、『スパイダーマン:ホームカミング』ではトニーから「正式にアベンジャーズに入らないか?」と誘われますが、ピーターは”親愛なる隣人”であり続けるためアベンジャーズ入りを断っています。
しかし『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、危機を察知しアベンジャーズの戦いに参戦。『アベンジャーズ/エンドゲーム』にも登場しています。
スパイダーマンはアベンジャーズの正式なメンバーではありませんが、同じユニバースのヒーローとしていつでも駆け付けるという立ち位置なのかもしれません。
そして、アベンジャーズ最後の戦いを描いた『アベンジャーズ/エンドゲーム』後のストーリーが、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』です。
トニー・スタークとの絆やアベンジャーズメンバーとの関係を理解しておくと、MCUのスパイダーマンシリーズがさらに楽しめるでしょう。
スパイダーマンが登場するMCU作品も含めて見る順番はこちら。
- 『スパイダーマン』
- 『スパイダーマン2』
- 『スパイダーマン3』
- 『アメイジング・スパイダーマン』
- 『アメイジング・スパイダーマン2』
- 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
- 『スパイダーマン:ホーム・カミング』
- 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
- 『アベンジャーズ/エンドゲーム』
- 『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
- 『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
現代の映画界のトレンドは、別々の作品間で世界がつながる「シェアード・ユニバース」です。
スパイダーマンが「アベンジャーズ」の一員として戦ったり、アイアンマンとの関係が描かれたりと、ヒーロー同士の共演が実現。
そして『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』では「マルチバース」が出現し、あらゆる次元のヴィランたちが登場。もう何でもアリのお祭りです。
ファンにとっては今後もどんな共演が見られるのか、「マルチバース」にはまだまだ無限の可能性があるともいえますね。
「シェアード・ユニバース」は日本でもトレンドに。こちらの記事もあわせてどうぞ。
アンナチュラルは続編決定してる?MIU404とも繋がる世界線『ラストマイル』公開
『ヴェノム』『モービウス』『マダム・ウェブ』はスパイダーマン・ユニバース(SSU)
スパイダーマンの宿敵である「ヴェノム」や「モービウス」といったヴィラン(悪役)たちの独立した映画も公開されています。
原作ではヴィランたちによるチーム「シニスター・シックス」も結成されており、ヴィランの人気もスパイダーマンシリーズの特徴です。
配給を行うソニーは「シニスター・シックス」の映画化を検討しているというウワサも。
スパイダーマンに関連するマーベル・コミックの原作をもとに、ソニーは独自の新しいシェアード・ユニバース「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」(SSU)を展開しています。
『ヴェノム』(2018年)
監督:ルーベン・フライシャー
主演:トム・ハーディ
出演:ミシェル・ウィリアムズ / リズ・アーメッド
『ヴェノム』は、地球外生命体であるシンビオートがエディ・ブロックに寄生してダークヒーロー「ヴェノム」となる物語です。
シンビオートとは「ネバネバした黒い生物」で、意思を持った生命体。地球外から来たシンビオートのうちの1体が「ヴェノム」と名乗り、エディ・ブロックに寄生します。
日本の作品でいえば、『デスノート』の夜神月とリュークの関係にも似ていますね。
『スパイダーマン3』では謎の黒い物体がピーター・パーカーに寄生し、ブラックスパイダーマンとなりました。その後、新聞記者のエディに寄生して「ヴェノム」が誕生しています。
危険な人体実験を行っているライフ財団を止めるため、エディは研究施設に侵入し真相を追います。リーダーのカールトン・ドレイクに寄生したシンビオート「ライオット」とのバトルは大迫力!
ヴェノムは人間を食う怪物ですが、エディを気に入り、良きパートナーとして共生します。
凶悪なダークヒーローでありながら、どこか憎めないキャラクター。エディとは「善人は食わない」と約束し、それを守っているいいヤツです。
『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(2021年)
監督:アンディ・サーキス
主演:トム・ハーディ
出演:ミシェル・ウィリアムズ / ナオミ・ハリス / ウディ・ハレルソン
サブタイトルを直訳すれば「大殺戮よ、起これ」となる『ヴェノム』の続編。
前作のミッドクレジット(本編終了後に挿入されるシーン)で登場した連続殺人犯クレタス・キャサディが、「ここを出たら、カーネイジ(大殺戮)になるぞ」と口にしていました。
エディの腕に噛みついたクレタスは、エディの血液からシンビオートと結合し、ヴェノムを上回るパワーを持つ「カーネイジ」へと覚醒。脱獄したクレタスは大虐殺を重ねていきます。
ヴェノムとカーネイジによるシンビオート同士のバトルは、今まで見たことがないような光景です。
また、エディとヴェノムの同居生活では微笑ましいやりとりが見られます。
喧嘩しては仲直りする、恋人同士のような二人の関係性も見どころ。良きコンビとして、バディ・ムービーという側面があるのもこのシリーズの魅力です。
また何より話題となったのは、本作のミッドクレジットに『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』とのつながりが描かれていたこと。テレビのニュースに映るスパイダーマンを見て、ヴェノムが「こいつだ」と発言しています。
さらに『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のミッドクレジットではエディとヴェノムが登場。マルチバースの扉が開き、MCUとSSUが繋がったことを意味しています。
今後、スパイダーマンとヴェノムの共演が見られるかもしれません。
『モービウス』(2022年)
監督:ダニエル・エスピノーサ
主演:ジャレッド・レト
出演:マット・スミス / アドリア・アルホナ / マイケル・キートン
SSUの第3弾。天才医師マイケル・モービウスの苦悩と哀しみを背負った戦いを描いた物語です。原作ではスパイダーマンの宿敵として登場するキャラクター。
主演のジャレッド・レトは、2013年に『ダラス・バイヤーズクラブ』でアカデミー賞に輝き、『スーサイド・スクワット』のジョーカー役でも知られる名優です。
マイケルは持病を克服するため、コウモリの血清を自らに投与。その実験によってヴァンパイアと化してしまい、超人的な能力を手にします。
その代償として、血に飢えたコウモリのように抑えられない「血への渇望」に苦しむマイケル。
同じ病を持つ親友のマイロはその実験を知り、血清を投与してほしいと懇願します。「危険すぎる」とマイケルは拒否。しかし、ニューヨークでは、全身の血が抜かれた殺人事件が次々に頻発し…。
この作品のミッドクレジットでは、『スパイダーマン:ホームカミング』のヴィラン「ヴァルチャー」がマルチバースから登場。モービウスと出会い、「チームを組まないか」と話します。
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』におけるドクター・ストレンジの魔術の影響により、MCUの世界からSSUの世界へ飛ばされてきたヴァルチャー。
これは、今後MCUとSSUの世界が繋がること、そしてヴィランたちによるチーム「シニスター・シックス」結成への布石ではないかという声もあります。
『マダム・ウェブ』(2024年)
監督:S・Jクラークソン
主演:ダコタ・ジョンソン
出演:シドニー・スウィーニー / イザベラ・メルセド / セレステ・オコナー / タハール・ラヒム
2024年2月23日に公開された最新作『マダム・ウェブ』は、未来予知能力を手にした「マダム・ウェブ」ことキャシー・ウェブを主人公とした本格ミステリーサスペンス。原作ではスパイダーマンの助言者として登場するキャラクターです。
ヴィランとなるのはスパイダーマンっぽい黒いマスクの男・エゼキエル。キャシーが狙われた3人の少女の未来を予知し、未来のスパイダーウーマンである少女たちを救う物語。
時系列としてはピーター・パーカーが生まれる前の物語。ベン叔父さんやメアリー・パーカー(ピーターの母)も登場します。
また、大島優子さんがキャシー・ウェブ役で吹き替えを務めたことでも話題となりました。
今後さらに広がる「スパイダーマン・ユニバース」に注目です!
スパイダーマンシリーズの最高傑作は?
シリーズ最高傑作としてあげるなら、やはり『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』です。スパイダーマンシリーズの最終章であり最高傑作と言って間違いないでしょう!
No Way Home:故郷へ戻れない
「帰りたくても帰れない」
すべての運命を見届けたとき、タイトルの意味がわかります。
大いなる力には、大いなる責任が伴う
スパイダーマン作品における大きなテーマとなっているのがこのフレーズです。
With great power comes great responsibility
(大いなる力には、大いなる責任が伴う)
「特別な力を持った者は、その力をどのように使うのか。ヒーローとしての責任がある」という意味です。
そもそもピーター・パーカーは自ら望んでヒーローになったわけではなく、蜘蛛に噛まれたことで「たまたまヒーローになってしまった」普通の人間です。
恋に悩むこともあれば、悲しみに暮れることもある。
時に大きな代償を払いながらも、力を持ったヒーローとして、大いなる責任のために戦い続けなければなりません。
だからこそわたしたちは、その姿に胸打たれ、苦悩や悲しみを抱えながらも戦うスパイダーマンに共感し、勇気をもらえるのではないでしょうか?
まとめ:スパイダーマンを見る順番は公開順!アニメ映画も絶対見るべし
スパイダーマンの原作者スタン・リーはこのように言っています。
「困っている人を見たら迷わず救いの手を伸ばしているのが真のスーパーヒーローだ」
そして、新たなスパイダーマンであるマイルスはこう伝えてくれました。
スパイダーマンは一人じゃない
誰にでもマスクは被れる
君だって被れる
そのことを君に言いたい
僕には仲間がいる
だから、一人じゃない
「誰だってヒーローになれる」というのがスパイダーマン映画のメッセージです。
きっとあなたも、”誰かのスパイダーマン”かもしれません。
スパイダーマンシリーズの見る順番は公開順。
実写もアニメもSSUも、とにかく今すぐ「全部見るべし」です!!
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